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虹色ニュース&カルチャー

ジョディ・フォスターとクリステン・スチュワートの友情

ジョディ・フォスターが、去る5月4日、とうとうハリウッドのウォーク・オブ・フェイムに名を連ねました。プレゼンターを務めたのは、『トワイライト』シリーズのクリステン・ステュワート。

既にハリウッドで有名女優としての地位を確立していたジョディ・フォスターが、まだハリウッドのウォーク・オブ・フェイムに登場していなかったことは意外です。実はこれまでも何度も申し出があったにも関わらず、ジョディ自身は「映画監督としての自分の作品をプロモートする時に登場したかったため」に断ってきたということのようです。ハリウッドで育ったジョディにとって、ウォーク・オブ・フェイムに登場することは大きな夢だったようで、現在自身が監督した映画『Money Monster』が公開されたばかりのジョディはようやく夢を果たすことができたんですね!ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツなどが、出演しているスリラー作品『Money Monster』。ジョディの長年の夢を叶えたこの作品は、ぜひとも観てみたいです。

さて、プレゼンターとして登場したクリステン・スチュワートはジョディに対して以下の様なスピーチを行いました。

「ジョディは私の初めての大人の友人で、当時9歳だった私にとって女優として、女性アーティストとして、制作のリーダーとしてすべてのお手本になる女性でした」

「ジョディは私なんかよりはるかにクールな女性で、家族以外の人で背中を押してモチベーションをあげてくれる人を見つけられるのは素晴らしいことです。私の11歳の誕生日会には(メキシコを代表とする楽団の様式)マリアチ・バンドを呼んでくれました。あれは本当に感謝しています」 「彼女はあらゆる面で自由人であり、コントロール不能なんです。ジョディ、私が今日あなたのためにこの場にいられることは、あなたが思っている以上に感動的なことなんですよ」

引用元: http://www.narinari.com/Nd/20160537463.html

今回は、ジョディ・フォスターとクリステン・ステュワートの友情について紹介したいと思います。

 ジョディとクリステンの友情- - 不倫騒動でバッシングされたクリステンを擁護したジョディ

クリステンがスピーチで回想しているように、ジョディ・フォスターとクリステン・スチュワートが出会ったのは、2002年の映画『パニック・ルーム』での共演がきっかけでした。ジョディは、当時9歳だったクリステンの母親役を演じたのです。

その後、2008年から始まった『トワイライト』シリーズで共演者ロバート・パティンソンとの交際も話題となり、一躍スターとなったクリステンでしたが、まだパティンソンと交際中の2012年に、『スノーホワイト』の監督であり、妻子のあるルパート・サンダースと関係を持っていたことがスキャンダルとなりました。結局サンダースは離婚に追い込まれ、ロバート・パティンソンとクリステンも破局することに。トワイライトシリーズのファンをはじめ、メディアもクリステンに対して激しいバッシングを行いました。

しかし、ジョディ・フォスターは、クリステンを擁護する長文エッセイを発表。ここで、『パニック・ルーム』撮影時のクリステンとの思い出を回想しています。

「2001年、私は映画『パニック・ルーム』の撮影のため、マンハッタンのクローゼットほどの小さなスペースで、クリステン・スチュワートと5ヶ月間を過ごしました。私たちは何時間もおしゃべりしたり、笑ったり、思いつきのミステリーを共有したりして退屈をしのいでいました。私はあの子が大好きになりました。撮影中に彼女が11歳の誕生日を迎えた時には、タコス・バーでマリアッチ楽団に頼み、ろうそくを吹き消す彼女のためにセレナーデを演奏してもらったものです。彼女はソンブレロの周りで私と渋々ダンスをした後、照明チームとバスケットボールの試合をするために走って行きました」

「私は彼女の母親と、ボールを追いかけて飛び回り、ゴールが決まるたびに野次を飛ばす彼女を見ていました。『彼女は大人になったら女優になりたいとは思っていないわよね?』と私は聞きました。すると彼女のママは、『なりたがっているの…残念なことに』とため息をつきました。私たちは微笑み、ためらいながら肩をすくめました。『やめるように説得できない?』と私は提案しました。するとママは、『もう試したわ。彼女は(女優業が)大好きなの。とにかく大好きなのよ』ともっとため息をつきました。私たちは無言でそれぞれの考えをめぐらせながら、コートを走り回る彼女を見ていました。当時、妊娠中だった私は、生まれてくる我が子について空想したものです。うちの子もクリステンのようになるかしら?あんなに美しい才能や恐れを知らない心を持って生まれてくるのかしら?ダンクを決めて、私を誇りに思わせてくれるのかしら?…と」

自身が若かった頃とは違い、四六時中マスコミやソーシャルメディアに追われる現代のハリウッドでは、決して女優業を続けることはできなかっただろうとフォスターは認めている。

「前にも言いましたが、もう1度言います。もし私が現代に生きる若い役者だったら、始める前にやめているでしょう。今日のメディア文化の中で育たなければならないとしたら、私は精神的に耐えられないと思います。私のことを本当に愛してくれる誰かが、腕を回して安全な場所へと導いてくれることを望むことしかできないでしょう」

今のスチュワートに腕を回して安全な場所へと導くことができるのは、他の誰でもないフォスターなのかもしれない。彼女はエッセイを次のような言葉で締めくくった。

「不公平な状況や心が痛むこと、絶望的な苦しみが生じるたびに、母は『物事には必ず終わりが来る』と言ったものでした。私はあのフレーズがたまらなく大嫌いでした。陳腐で状況を把握していないように聞こえましたし、まるで私の痛みには意味がないと言われているような気分でした。奇妙なことに、今はあの古臭いフレーズを真実だと思えるのです…最終的に、この全ての状況には終わりが来るでしょう。今日の世間における恐怖は、最終的には吹き飛ばされて行きます。もちろん、そういった恐怖が残した爪痕により、あなたは変わるでしょう。以前より信用しなくなり、自分の歩を計算するようになります。そして乗り越えるのです。その過程で、あなたが空に両手を広げて自由奔放に駆け回る能力を失わないことを願います。それこそが究極のフ○ック・ユーであり、最も美しい生き残るためのツールとなるのです。それだけは誰にも奪わせないでください」

引用元:http://www.mtvjapan.com/news/cinema/21477

ジョディは、いわゆる炎上のまっただ中にいたクリステンに対してこのような暖かな言葉をかけたのです。

その後、見事に復活し活躍を続けるクリステンのことは「娘のようだ」と発言もしています。

9歳の時から知っている、クリステンが今では26歳。若手女優としてしっかり成長した彼女からウォーク・オブ・フェイムを送られるジョディ・フォスター……ちょっと想像するとうるうるきてしまいます。

クィア俳優としての共通点

また、ジョディとクリステンには、クィア女性という共通点もあります。

ジョディ・フォスターは長らくレズビアンでないかと言われてきましたが、はっきりカムアウトするのを避けてきました。同性のパートナーに対して謝辞を捧げるなど、事実上のカムアウトとみられる宣言はありながらも、はっきりと「自分はレズビアンである」という宣言は避けてきたのです。

ジョディ・フォスターのこのような態度は、アンダーソン・クーパーのそれと並び、長い間LGBTコミュニティ内で論議を呼ぶものでした。結局ジョディ・フォスターは、後日カムアウトをしましたが、それは苦渋の選択とも言えるもので、本来であればジョディはこのようなカムアウトはしたくなかったのではないかと思います。

ジョディ・フォスターのカムアウトと「新しい家族」

ハリウッドには、エレン・デジェネレスのようにゲイであることをはやばやとカムアウトし、LGBTの権利についても表立って発言をしてきた人物がいる一方で、ジョディのように「プライベートのことは話さない」という態度を貫いてきた人もいます。

そのような、一見「カムアウト」に対して距離をとる態度は、近年の若いセレブリティに引き継がれているようです。

クリステン・スチュワートは、女性とデートしているところが報じられ、そのセクシャリティについての噂が飛び交いましたが、本人は否認するでもなく「Googleしたら?私は隠していない」というセリフと共に、噂を事実上認めました。

yuichikawa.hatenablog.com

このようなカムアウトに対するある意味消極的な姿勢は、ジョディ・フォスターと共通するところがあります。もしかしたら、クリステンは、ジョディから影響を受けたのかもしれません。

ジョディ・フォスターとクリステン・ステュワートの間にある強い絆はロマンスとは異なるものでしょうが、わたしは、二人を見ると微笑まずにはいられないのです!